2016年1月のニュース

1970.01.01

2016年1月のニュースをお伝えします。

○明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。大阪市のPCPさんから年賀状をいただきました。面白い写真ですね。サルコペニア(筋肉の喪失)が去るとお猿さんが言っている内容も秀逸です。PCPさん、ありがとうございました。



○カナダとの共同研究のプロトコル(方法論)がBMC Geriatricsという老年学の専門誌に掲載されました。タイトルは Group-based exercise and cognitive-physical training in older adults with self-reported cognitive complaints: The Multiple-Modality, Mind-Motor (M4) study protocolです。内容: 施設に入居しておらず、認知的な問題を有していないと申告した55歳以上の人たちを対象にしています。この人たちを2つのグループに無作為に割り付けました。M4と名付けられたグループには、スクエアステップと認知課題の両方が課されました。一方のM2と名付けられたグループには、スクエアステップだけが課されました。そして両方のグループとも6ヶ月間、週3日、1日60分間、運動をしました。分析の観点としては、6ヶ月後に認知機能は向上するのか、そして運動期間が終了してから6ヶ月後に、その効果は残っているのか、を挙げています。
(上記の研究結果は以下の通りです。)(2015年7月31日(金)のニュースを再掲) カナダのローソン研究所のペトレラ教授やジル研究員たちが実施したスクエアステップの研究結果が、アメリカスポーツ医学会の学術雑誌(Medicine & Science in Sports & Exercise)に採択されました。この研究はスクエアステップに認知課題を組み合わせることで、認知機能が大きく改善することを報告しています。本協会・理事の重松(三重大学)もこの研究に携わりました。

○上記の研究の結果がArchives of Gerontology and Geriatricsという老年学の専門誌に掲載されました。タイトルはGroup-based exercise combined with dual-task training improves gait but not vascular health in active older adults without dementiaです。内容としては、認知症を有さない、健康で活動的な高齢者がスクエアステップを実施した場合、血管系の項目には改善がみられなかったが、移動能力に改善がみられた、というものです。

○1月16日(土)、アメリカのイリノイ大学の研究員からの続報(3報)です。大学から倫理審査が通ったという連絡を受けたそうです。今から対象者をリクルートするとのことです。連絡文章: The university IRB has approved our research project and I am now preparing the materials the intervention group will need (e.g. binders, logbook, etc).

○1月25日(月)、オーストラリアのニューサウスウエールズ大学のポスドク研究員である大久保善郎先生が、英スポーツ医学雑誌にステップトレーニングの効果に関するレビューを発表しました。タイトルは Step training improves reaction time, gait and balance and reduces falls in older people: a systematic review and meta-analysisです。大久保先生によると、16編中、スクエアステップを用いた論文5編が含まれ、うち2編はメインのメタ分析に含まれました。分析の結果、伝統的な筋トレや静的なバランス訓練では 30% 前後の転倒予防でしたが、ステップトレーニングでは約 50% の転倒予防効果が得られることが示されました。





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